土間コンクリートが玄関床や外構部分に取り入られているのはよく見かけられると思います。しかし、最近では玄関だけでなく、キッチンやダイニングなどの室内の床にも採用している住まいが増えてきています。そこで今回は、室内に土間コンクリート床を取り入れる場合のメリット・デメリットについて紹介していきたいと思います。フローリングやタイルに加えて、インテリアの床材として是非検討してみて下さい!
土間コンクリート床を取り入れようと考えている方の中には、そのおしゃれなデザイン性に魅せられた方も多いのではないでしょうか。インテリアをシンプルでモダンな印象にしてくれますし、こちらの今津修平/株式会社MUFFによってリノベーションされた住まいのように、天井にある既存のコンクリートの梁などとの相性もぴったりですし、白いきれいな間仕切り壁のように新しい仕上げとの組み合わせも楽しむことができます。
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※ フローリングの写真ページ
日頃の掃除などの手入れが気になる方も多いはずです。土間コンクリート床は水に強いことから、キッチンでの油汚れも洗剤を使いながら洗い流すことができます。また、こちらのように室内と屋外の間に土間コンクリートの空間を設けて、玄関や子どもの遊び場などとして使用していても、砂汚れなどを箒でそのまま外へ掃き出せますし、ブラシを使ってしっかりと水で洗うこともできます。
【土間については、こちらの記事でも紹介しています】
床暖房を採用しようと考えている方は、是非土間コンクリートと合わせて考慮してみて下さい。コンクリートは、熱を蓄えやすい性質があることから、床暖房と組み合わせることで効率的な室内環境の調整が可能となりますし、冬に直接土間コンクリートに触れた時のひんやりとした冷たさも解消されます。こちらの住まいでは、土間に冷温水式床暖房が採用されており、夏は涼しく冬は暖かい土間空間となっているだけでなく、窓から差し込む日射によって土間に熱が蓄熱され、その熱の放射によって室内が暖められるパッシブ効果も合わせて図られています。床暖房については「床暖房で住まいを暖める6つのメリット」でも紹介しています。
写真:TERRA DESIGN.co.,ltd
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土間コンクリートとフローリングなどの他の床材を組み合わせて取り入れることで、間仕切り壁がなくても部屋と部屋を区切ることもできます。壁がないことでインテリアをより開放的に感じることができます。土間コンクリートは、色や肌触りなどで他の床材とは違った印象を室内にもたらしますし、また段差が設けられることも部屋が間仕切り壁なしでも柔らかく仕切られる1つの要因となっています。
写真:RENOVESTATE
こちらは土間から繋がるリビング。掃除のしやすい土間コンクリートの床は薪ストーブを直置きする場所とします。開口部付近の土間コンクリート床は薪の搬入や掃除がしやすくなるメリットがあります。家族が集まるLDKの一角は、家族が自然に集まる温かいリビングをつくります。
こちらは広い土間玄関からキッチンへと繋がる住まい。伝統町家の構成を踏襲したこの住まいは、土間とリビングの段差を活かした対面型キッチンを採用しています。土間のメリットを最大限に活かし、モダンデザインの中に取り入れた現代町家には魅力が詰まっています。
そうした多くのメリットに対して、もちろんデメリットも見られます。その1つが、床が硬いことによって長時間立ち続けていると足腰に疲れが溜まってきやすいという点です。足腰に不安がある方は、キッチンのような立ち続けることのある場所にはあまり取り入れないようにした方がいいかもしれません。また、硬い床であることで、陶器やガラス製の物を床に落としてしまうと割れてしまう可能性がかなり高くなってしまいます。
コンクリートにひび割れが入っているのを目にしたことがある方も多いと思います。そうしたコンクリートにおけるひび割れを「クラック」と言います。特に珍しい事ではなく、コンクリートでは必ず起こってしまうものです。そうしたクラックをコンクリートのデザイン性としての良さと受け止める方もいますが、やはりあまりクラックは発生してほしくないものです。もちろんクラックを出来るだけ抑えるために、あらかじめ目地を入れておくなどの色々な対策もあります。
【メリット・デメリットを比較については、こちらの記事でも紹介しています】
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