子どものいないカップルの住まい選びは、他の家族構成向けに比べて選択の幅が広いですよね。それだけに、どのような住まいが今の自分たちにとって適切なのか、悩むことも多いのではないでしょうか。都市部に住むカップルが快適に暮らせる広さはおよそ55㎡とされていますが、居住性をどう考えるかは大きな個人差があります。今回はカップルが心地よく暮らせる住まい選びのポイントについて、様々な角度から考えてみたいと思います。
50㎡台半ばの住まいの場合、間取りは1LDK、2DK、2LDKが一般的です。LDK と表記できるリビングルームの広さは8畳以上と規定されていますので、1LDKや2LDKのリビングは二人暮らしでも比較的ゆとりがあると思ってよいでしょう。
2DKは廊下が短く居住スペースが広く取れる間取りですが、二人暮らしの主流は2000年前後を境に2DKから1LDK へ並行しています。賃貸物件についていえば、専有面積が同じ場合、2DKより1LDKの方が家賃が高いといわれています。
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分譲マンションなら自分たちに必要な間取りにつくりかえることができます。全面リフォームは水まわりの位置がカギとなりますが、たとえば部屋と部屋の間に水まわりがある場合、2室を1室にするといったリフォームは難しいこともあります。
間取りについては、部屋がいくつ欲しいかを最初に考えてから広さを考慮すると、比較的考えがまとまりやすくなります。たとえば2部屋確保したい場合、まず2LDKか2DKを視野に入れます。それから広い方が良ければ2LDK、狭くてもいいなら2DKというふうに選んでいくとよいでしょう。
カップルのどちらかに夜勤があるなど生活時間の違いが想定される場合、お互いの休息に支障が出ないという観点から2DKや2LDKにするという選択肢もあります。二人でゆっくりくつろぎたいなら、広めのリビングが確保できる2LDKがおすすめです。
リビングなどのパブリックスペースと寝室などのプライベートスペースはできるだけ分けるようにしましょう。住まいがワンルームで壁の設置は難しくても、ラグやカーテンを使って視覚的に空間を分けることは可能です。来客があるときだけでなく、在宅勤務で生活リズムにメリハリをつけるためにも、空間のゾーニングは大切です。
部屋を増やしたい場合は、間仕切り壁を兼ねた可動式家具の導入を検討してもいいかもしれません。こうしてできた場所は子ども室としても、在宅勤務の書斎としても使えそうですね。
二人暮らしは若いカップルだけでなく、子どもが巣立った後にも再び訪れます。長い老後を気持ちよく、時には趣味の時間を自分のペースで過ごすためにも、それぞれの空間が持てるように準備しておくのは大切なことかもしれませんね。
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